日記
崕山は夕張山地の北部にあって、石灰岩でできた奇岩が連なる山。1000mそこそこの山だが、固有種や希少種が集まる貴重な山。奇岩に珍しい植物・・・となると、入込みが増え、また盗掘も横行。山自体が小さくて狭いため、荒廃が進むのも早かったようだ。その結果、1999年より日本で初めて入山制限という措置がとられることとなってしまった。崕山に登るには、自然保護協会が主催する年に数回のモニター登山に参加するしかなくなったのである。
詳しい経緯等は芦別市のホームページへ
崕山モニター登山に参加するには競争率3倍くらい(今年は)の抽選に当選するのが第一歩。当選した暁には崕山に登ることができるが、その前に色々と関門がある。まずは事前のレポート提出。自然保護に関するテーマが与えられ、400字時程度にまとめなければならない。そして、お金がかかる。5000円必要なのだが、まあこれはいろんな経費等を考えれば妥当か。さらに、登山前日には事前の説明会に参加しなければならない。趣旨は登山前に崕山の自然保護のありかたを知っておくことと、一緒に登る人たちとの交流である。これも面倒といえば面倒だが、予備知識が得られるという意味では有意義かも。
前夜はすごい雷雨になったりで、キャンプ生活にはありがたくない天気。当日は道の駅に集合して、全員でマイクロバスに乗って登山口へ。心配された天気だったが、少し霧雨にあったものの、おおむね曇りベースで一日経過。モニター登山のルートは沢の踏み跡をたどって、山頂直下に達するというもの。ほとんどの人達の目的は高山植物。お目当てのホテイアツモリは数ヶ所に咲いており、オオヒラウスユキソウも見ることができた。キリギシソウはあるのかないのか不明。狭い山頂には交替でアタック。山頂からは奇岩が連なる絶景だったが、天気がいまいちだったのが悔やまれる。近いはずの芦別岳なんかも見ることができなかった。
下山後はまた道の駅に集合して反省会。この崕山の入山制限のあり方やモニター登山については、賛否両論いろんな意見があるようだが、日本で他に先駆けて始めたという点で画期的。自然保護協会のみなさんの熱意とご苦労は評価に値する。今後、他の似たような状況にある山でも入山制限などの規制がかかる時が来ると思うが、この崕山の事例は今後の叩き台となるのは間違いないだろう。まあ、面倒なことも多かったが、なかなか勉強になった2日間だった。しかし、花の名前は覚えれんなあ・・・。
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